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第5章「腹式呼吸でリラックス」

●腹式呼吸でリラックス

Q70.腹式呼吸は入浴によるリラックス効果をさらに高める。
    答えは→○


「願望実現入浴法」「瞑想入浴法」「気功入浴法」などでご紹介したように、腹式呼吸は入浴によるリラックス効果を更に高めます。

そこで、腹式呼吸についてご紹介します。

呼吸法には、肋骨を広げたり閉じたりする「胸式呼吸」と、腹を出したり引っ込めたりすることにより横隔膜を上下させる「腹式呼吸」とがあります。
一般的に、女性には「胸式呼吸」が多く、男性には「腹式呼吸」が多いと言われていますが、「腹式呼吸」の方が、精神安定、血圧上昇抑制、脳の活性化などの効果が高いのです。
また、脳波がリラックスしたα波やθ波の状態になります。性別に関係なく、「腹式呼吸」を心がけたいものです。

そこで、「腹式呼吸」のやり方についてまとめてみました。

@「腹」を使って横隔膜を動かす

肋骨でなく、腹を出したり、引っ込めたりさせ、横隔膜を上下させることにより呼吸します。
「吸うときは鼻で」「吐くときは口で」が基本ですが、「鼻で吸い、鼻で吐く」でもいいです。
口でのみおこなう呼吸法を「口呼吸」と言い、現代人に増えていますが、これが精神不安定、判断力低下につながると言われています。

A吐くことから始める

前記でも「吸う、吐く」と表現しましたように、表現上は吸うことを先にすることが多いのですが、実際の呼吸においては、「吐くことを先に」おこないます。

腹式呼吸では、吐くこと、特に「ゆっくり吐くこと」が重要視されます。

体に必要な酸素を取り入れるためには、二酸化炭素を出し切らなければなりませんが、胸式呼吸では、これが十分になされません。
そこで、まずは、最初に吐き、肺の中の空気を出し切ってから呼吸を始めると考え、「吐いてから吸う」という習慣を身につけたいものです。
「悪いエネルギーを吐き出してから良いエネルギーを取り入れる」とイメージして呼吸すると更に効果的です。

B腹式呼吸の基本

意識しなくとも胸式呼吸でなく、腹式呼吸ができるように習慣づけたいものですが、まずは、意識して腹式呼吸を身につけることから始めてください。
「吐くときに腹をへこませ、吸うときに腹を膨らませる」という要領でおこないます。

では、具体的な方法です。

最初は、腹をへこませ、口でゆっくり息を吐きます。
まず口を大きく開け「ハー」と息を吐き、続いて口をつぼめ「フッフッフッ」と息を吐き、最後に「フー」と肺の中の空気を出し切ります。
つまり、腹をへこませ、できるだけゆっくりと時間をかけながら「ハー、フッフッフッ、フー」と息を吐くということになります。

次に、腹を出しながら鼻からゆっくり息を吸います。

呼吸する時間は、“ゆっくり”を意識しながら自分のペースでおこなえばよいのですが、目安がほしいなら「吐く:吸う=2:1」と考え、6秒で吐き、3秒で吸えばよいでしょう。
慣れたら、できるだけ長くできるようにしていきましょう。

この腹式呼吸法では、特に「ゆっくり吐くこと」が重要視されます。

前記の通り、「悪いエネルギーを吐き出してから良いエネルギーを取り入れる」とイメージして呼吸すると更に効果的です。

次に、少し高度な腹式呼吸をご紹介します。の腹式呼吸法がマスターできたら、呼吸を止めることも含めておこなってみましょう。

「7秒で吐き、7秒で吸い、7秒止める」ことを目標とし、まずはこれより短い時間で始めても結構です。
慣れてきたら、この時間をできるだけ延ばしていってください。

また、「ゆっくり吐くこと」を重視し、「吸う:止める:吐く=1:2:3」という方法もあます。

例をあげると、「12秒間かけて吐き、4秒間で吸い、8秒間止める」という具合です。

「吸う:止める:吐く=1:3:2」という方法もあります。いずれにしても、吸うより時間をかけて吐くことが大切です。

これらの呼吸法は、基本的には、「口で吐き、鼻で吸う」といった方法でおこないますが、口を使わず、「鼻で吐きて鼻で吸う」という要領でおこなっても効果的です。

いずれにして、息を一瞬止める方法なので、無理せずにおこなってください。

これらの方法は、思いついた時、毎日10〜20分程度おこない、緊張している状態をリラックス状態に切り替えるつもりでおこなえば結構です。
また、テレビ等を見ながら1時間ほどおこなうのもよいでしょう。
温泉地の良さを活かし、海や山を眺めながら、自然からのエネルギーを得るようなつもりでイメージをはたらかせながらおこなうと更に効果的です。