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第1章「温泉の鮮度と熟成

●温泉の鮮度と熟成

Q5.源泉と浴槽が近いほど温泉の鮮度はよい。
   →答えは○


温泉とは「生き物」です。
その性質は刻々と変化するもので、時間が経ち空気に触れる時間が長いほど酸化が進み、温泉が“老化”するのです。

このことから、基本的には源泉と浴槽は近ければ近いほどいいです。
できれば、浴槽の真下に源泉があり、そのまま浴槽の下から空気に触れずに温泉が注がれるのがベストです。

その施設専用の源泉がある「自家源泉」は、一般的に源泉と浴槽が近いのがメリットです。
特に、二酸化炭素泉と放射能泉は空気に触れた瞬間から成分が失われていくので、温泉の鮮度が大切になります。

一方、適度に酸素に触れて「熟成」が進んだ方が入りやすい温泉もあります。
一般的には、クセのある刺激が強い温泉がそれにあたるでしょう。
新潟県の赤倉温泉は、日本百名山「妙高山」の北地獄谷というところから温泉を引湯していますが、その距離は6kmです。
鮮度のことを考えると源泉と浴槽の距離は離れ過ぎていますが、これにより、万人が安心して入れる適度な刺激の温泉になるのです。

高級ヴィンテージワインは、抜栓してすぐに飲むよりも飲む1時間ほど前に抜栓しておいた方が酸素に触れて味がまろやかになり美味しいのです。
抜栓してすぐに飲みたいならワインをボトルからデキャンタに移すデキャンタージュをおこないます。
ワインを空気に触れさせるためです。

温泉にはワインと同じように空気に触れさせてまろやかにさせた方がいいものもあるのです。
また、源泉温度が高い温泉には刺激の強いものが多いのですが、源泉との距離が長いために適温になるということもあります。
新潟県の赤倉温泉は源泉温度が50℃以上の高温泉ですが、源泉からの“温泉の旅”により適度に冷やされ、浴槽にたまった時適温になります。

一般的には温泉はより鮮度が良い方がいいのですが、“熟成”した方がまろやかで入りやすくなることがあることも覚えておきましょう。