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第1章泉質別効能と特徴 (3)炭酸水素塩泉

●泉質別効能と特徴 (3)炭酸水素塩泉

Q9.「炭酸水素塩泉」は美肌の湯である。
   →答えは○


炭酸水素塩泉は美肌泉質の代表格です。
特に、以前は「重曹泉」と呼ばれていた「ナトリウムー炭酸水素塩泉」は美肌の湯としての名湯が少なくありません。
入浴した瞬間に肌がツルツルするのがわかるくらいです。

炭酸水素塩泉は石鹸のようなはたらきがあり、肌の不要な角質をとったり、毛穴の汚れをとったりする効果があります。
この効果により、ツルツル肌をつくり、美白肌をつくってくれるのです。

この皮膚の不要な角質をとるはたらきにより、入浴後は皮膚表面からの水分の発散を盛んにして清涼感が得られるため、「清涼の湯」と名づけました。
一方、肌のから水分が発散するために、「アルカリ性単純温泉」とともに、入浴後は乾燥肌になりやすいという“美肌の湯の落とし穴”もあります。

入浴中の肌はツルツル、入浴後の肌はカサカサということにもなりかねません。
そこで、「美肌の湯」ほど、特に「炭酸水素塩泉」ほど、入浴後は少しでも早く保湿剤を塗ることが大切です。

炭酸水素塩泉は、主に皮膚表面のトラブルに効能がありますが、飲泉すれば糖尿病、痛風、肝臓病に適応症があるなど、生活習慣病の改善に役立ちます。
旧泉質名の「重炭酸土類泉」も炭酸水素塩泉の一種です。
 
炭酸水素塩泉・・・「美肌の湯」「清涼の湯」

泉質別適応症・・・切り傷、火傷、慢性皮膚病

飲用による適応症・・・慢性皮膚病、糖尿病、痛風、肝臓病