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第2章「泉温別入浴法」 | |
●泉温別入浴法 Q30.お湯の温度によってはリハビリに適したものもある。 答えは→○ 入浴するお風呂の温度によって体に及ぼす影響が異なるので、目的に応じた入浴をしましょう。 また、必ずしもお風呂でなく、プールなどを利用してリハビリに活かせる適正温度というものもあるのです。 【「超高温浴」45〜48℃】 高温、短時間入浴による非特異的変調効果をねらった入浴法です。 草津温泉の「時間湯」が有名です。 【「高温浴」42〜45℃】 日本人が好む温度です。 一般的に入浴してもっとも気持ちよいと感じるのは、42℃といわれています。 一方、50歳以上では43〜44℃を好む人が多く、20歳以下の若い日本人は、欧米人の好む温度に近づいている傾向にあるそうです。 欧米人は、日本人より2〜5℃低い温度を好むようです。 体に対して刺激的に働き、自律神経のうち交感神経を刺激する温度です。 精神、神経を高ぶらせ、心臓の拍動を増加させ血圧を上昇させますが、胃液分泌は抑制します。 連続浴の場合は胃液の過酸状態では酸度を低下させ低酸状態では酸度を上げる「収れん効果」をもたらすことが知られています。 【「温浴」39〜42℃】 家庭で一般的に行われている入浴温度で、温泉の場合は同じ温度であっても体を温める働きが著しいことが認められています。 適度な発汗と皮膚洗浄化作用により浴後に爽快感があります。 【「微温浴」37〜39℃(34〜39℃)】 体に対して鎮静的に働き、精神、神経系の興奮を抑えることから、リラックスする目的で用いられます。 自律神経のうち副交感神経を刺激するため、脈拍数を落とし血圧も低下させますが、胃液分泌は促進する効果がみられます。 欧米人の好む温度のようですが、20歳以下の日本人もこの温度を好む傾向にあるようです。 【「不感温浴」34〜37℃】 入浴に際して熱くも冷たくも感じない温度を「不感(中立)温度帯」といいます。 この水温域に入浴すると、エネルギーの消費量がもっとも低くなり、その範囲より高くとも低くとも、体温を保持するために、エネルギー消費量が増加する傾向にあります。 日本人では35〜36℃前後、欧米人はこれより1〜2℃低い温度となっているようです。 体温に近いこの不感温度の入浴では、脈拍・血圧・呼吸に殆ど影響を与えないので、心疾患のある人でも心配なく入浴できます。 通常、30分〜2時間くらい入浴します。 鎮静作用があり、おもに精神障害、高血圧、不眠症などに利用されます。 水中リハビリテーションに有効な水温でもあります。 【「冷温浴」25〜34℃】 脈拍数は減少します。 血圧は入浴時に一過性の上昇をし、入浴中は低下し、浴後また一過性の上昇を示します。 運動浴(水中運動)や遊浴(水泳)に利用されます。 【「冷水浴」25℃以下】 皮膚の動脈吻合は閉鎖され、血流は抑制され、皮膚は保温態勢をとります。 高温浴と併用して温冷交互浴を行う際にも利用されます。 海水浴はこの温度です。 「冷鉱泉」として、泉温13〜14℃の冷泉に2〜5分入浴するという方法があります。 これは皮膚病や精神障害に有効です。 |